岡山市南区のあなたへ|気づかぬうちに進行する“隠れ糖尿病”とは?

 

「最近、なんとなく疲れやすい…」「健康診断で血糖値が少し高めと言われたけど、特に症状はないし…」そんな風に感じている方はいらっしゃいませんか?実は、自覚症状がないまま静かに進行し、気づいた時にはかなり病状が進んでしまっている「隠れ糖尿病」と呼ばれる状態があるのをご存知でしょうか。糖尿病と聞くと、とても大変な病気だと感じるかもしれません。しかし、早期に発見し適切な対策をとることで、その後の生活の質は大きく変わってきます。このブログでは、皆さんの身近に潜む「隠れ糖尿病」について、その正体から生活の中でできること、そして当院がどのようにサポートできるかをお伝えします。

 

なんとなくの不調、それ「隠れ糖尿病」のサインかも?

 

「隠れ糖尿病」は、その名の通り、自分ではなかなか気づきにくい糖尿病の初期段階を指します。健康診断の血糖値が正常範囲内でも、食後の血糖値が一時的に急上昇している場合など、普段の生活では気づかない高血糖が起こっていることがあります。お仕事や家事に忙しい世代の方も多く、ついつい食事が不規則になったり、運動不足になったりしがちかもしれません。このような生活習慣は、血糖値の乱れに繋がりやすい傾向があります。

具体的なサインとしては、「食後に異常な眠気を感じる」「以前より疲れやすくなった」「甘いものが無性に食べたくなる」といった、漠然とした体調の変化が挙げられます。これらは一見、疲労やストレスのせいだと思われがちですが、もしかしたら血糖値の乱れが原因かもしれません。また、体重の急激な変化(増加または減少)や、のどの渇き、頻尿なども血糖値の異常を示すサインとして注意が必要です。しかし、これらの症状が顕著に現れるのは、すでに糖尿病がかなり進行しているケースが多いため、症状が出る前の段階で気づくことが非常に重要です。

 

岡山市南区の食卓にも潜む!?血糖値を乱す”あの習慣”

 

日々の食生活は、血糖値に大きく影響を与えます。皆さんの食卓に目を向けると、共働き世帯の増加やコンビニエンスストアの利便性から、ついつい手軽に済ませられる加工食品や、糖質が多く含まれる食品を選びがちではないでしょうか。例えば、朝食を抜いたり、菓子パンやジュースだけで済ませたり、あるいは食事と食事の間が長く空いてしまい、その反動で次の食事で血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」を引き起こしたりすることも。

また、食物繊維の少ない食生活も血糖値の乱れに繋がります。野菜をあまり食べず、肉や魚中心の食事、あるいは麺類や丼ものなど、炭水化物に偏った食事が習慣になっている方もいらっしゃるかもしれません。さらに、お仕事帰りや休日の外食で、ついつい食べ過ぎてしまうことや、甘いデザートを毎日食べる習慣なども血糖値のコントロールを難しくします。血糖値スパイクは、健康診断の空腹時血糖値では見つけにくく、知らないうちに血管にダメージを与えている可能性があるため、普段の食習慣を振り返り、改善していくことが非常に大切です。

 

健診だけでは見つかりにくい「隠れ糖尿病」の正体

 

「健康診断の血糖値は正常だったから大丈夫」そう思っていませんか?しかし、先述の通り「隠れ糖尿病」は、通常の健康診断の項目だけでは見つけにくい場合があります。これは、健康診断で測定される空腹時血糖値が正常範囲内であっても、食後の血糖値が急激に上昇する「血糖値スパイク」が起こっている可能性があるためです。

血糖値スパイクは、食後の数時間だけ高血糖状態になるため、空腹時の採血ではその異常が見過ごされてしまうのです。しかし、この食後の高血糖状態が繰り返されることで、血管が徐々に傷つき、将来的に糖尿病合併症(神経障害、網膜症、腎症など)のリスクを高めてしまいます。また、近年注目されているHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)という項目も、過去1~2ヶ月の血糖値の平均を反映するため、こちらも食後の急激な血糖値変動を捉えきれない場合があります。このように、健康診断の結果だけで安心せず、少しでも気になる症状や生活習慣がある場合は、さらに詳しい検査や専門医への相談を検討することが重要です。

 

放置は厳禁!「隠れ糖尿病」が招く怖い合併症とは

 

「隠れ糖尿病」を放置すると、自覚症状がないまま徐々に体内で合併症が進行していく可能性があります。糖尿病の三大合併症として知られるのは、神経障害、網膜症、腎症です。これらは、高血糖が長期間続くことで、全身の細い血管や神経がダメージを受けることによって起こります。

神経障害が進むと、手足のしびれや痛み、感覚の麻痺などが現れます。進行すると、足の傷に気づきにくくなり、感染症から重篤な状態に至ることもあります。網膜症は、目の網膜の血管が傷つき、視力低下や最悪の場合失明に至ることもあります。腎症は、腎臓の機能が低下し、最終的には人工透析が必要になる場合もあります。これらの合併症は、一度発症すると元の状態に戻すことが非常に難しいものが多く、生活の質を著しく低下させてしまいます。さらに、糖尿病は心筋梗塞や脳梗塞といった大きな病気のリスクも高めます。だからこそ、「隠れ糖尿病」の段階で早期に発見し、適切な対策を始めることが、将来の健康を守る上で非常に重要になるのです。

 

岡山市南区で始める!今日からできる血糖値コントロール術

 

では、岡山市南区にお住まいの皆さんが、今日からできる血糖値コントロール術にはどんなものがあるでしょうか。まずは、日々の食事を見直すことが大切です。急激な血糖値の上昇を抑えるために、食事の最初に野菜などの食物繊維を摂る「ベジタブルファースト」を心がけましょう。主食であるご飯やパンは、白米より玄米、食パンより全粒粉パンを選ぶなど、GI値の低いものに置き換えるのも効果的です。また、規則正しい食事時間を心がけ、間食を減らすことも大切です。

次に、無理のない範囲で運動を取り入れましょう。ウォーキングや軽いジョギング、自宅でできるストレッチなど、継続できる運動を見つけることがポイントです。食後に体を動かすことで、血糖値の急上昇を抑えることができます。例えば、公園を散歩する、買い物のついでに少し遠回りして歩くなど、日常生活の中で工夫するのも良いでしょう。そして、ストレスを溜めないことも大切です。ストレスは血糖値を上げる原因になることがありますので、趣味の時間を持ったり、十分な睡眠をとったりして、心身ともにリラックスする時間を確保しましょう。これらの生活習慣の改善は、一人で続けるのが難しいと感じることもあるかもしれません。当院では、皆さんのライフスタイルに合わせた具体的なアドバイスやサポートを提供していますので、お気軽にご相談ください。

 

まとめ

 

岡山市南区の皆さん、今回は自覚症状がないまま進行する「隠れ糖尿病」についてお伝えしました。「なんとなく不調」が続く、健康診断の結果が気になる、といった場合は、放置せずに一度医療機関を受診することが大切です。早期に気づき、生活習慣を見直すことで、将来の健康を守り、豊かな生活を送ることができます。

にじいろクリニックでは、皆さんの「隠れ糖尿病」の早期発見と、その後の健康維持を全力でサポートいたします。どんな些細なことでも構いません。不安なことや気になることがあれば、お気軽に当クリニックにご相談ください。地域のかかりつけ医として、皆さんの健康を一緒に守っていきたいと願っています。