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果物・野菜に対する食物アレルギーについて

今日は少し特殊な食物アレルギー、果物・野菜に対する食物アレルギーについてです。

皆さん、果物を食べて『喉がイガイガする』『甘さより苦味を感じる』etc…の症状を
感じたことはありませんか??
感じたことがある方!!花粉症ですか?!
口腔アレルギー症候群と言われる、お口の中にだけ感じる違和感のような症状です。

▷▷果物や野菜は、離乳食初期(5〜6ヶ月頃)から食材として使用できる

▷▷低年齢でのアレルギー発症率としては鶏卵や小麦、牛乳や木の実類などに比べて多くはない
  
▷▷近年、花粉症を発症する年齢の低年齢化が進んでいることが知られている
  ※特にスギ花粉は患者数が増加

▷▷花粉症になっている人が果物や野菜(リンゴ、モモ、メロン)などを食べると症状が出ることがある

▷▷花粉-食物アレルギー症候群がある人の約1〜2%に重い症状になる人も居る

▷▷原因の花粉の飛散が多い時期は、さらに症状を感じやすい

これまでに大きなアレルギーはなかったけど、ある果物や野菜を食べると違和感があるなぁ思う方、特定の時期に、鼻水や鼻詰まりに悩まされるという方、花粉症や花粉に関連した食物アレルギーの可能性もありますので、気になる方は受診を検討してみてはいかがでしょうか??
お子さまと一緒にお父さんやお母さんがアレルギー検査を受けられる御家族もいらっしゃいます。
原因が分かることで、花粉飛散時期前の事前対応ができる、根本治療が検討できる、などのメリットもあります。
食物アレルギー

魚アレルギーについて

今日は『魚アレルギー』についてです。

アレルギー症状は全身に出る可能性があります。
最も多いものは皮膚症状でかゆみ、じんましんなどの出現、また消化器症状では下痢・腹痛の症状が出現することがあります。
呼吸器症状では鼻水やくしゃみがあり、重症化の場合は呼吸困難や血圧が低下し意識消失を起こすこともあります。
皮膚症状のみであれば症状の改善があるかどうかしばらく様子を見ていただき、後日でも良いので病院を受診しましょう。
呼吸困難などの症状があればすぐに救急車を呼んで対応しましょう。

魚アレルギーは、魚の筋肉に含まれるパルブアルブミンという蛋白質が主な原因とされます。
その物質の含有量が多い魚は、キンメダイ、カマス、メバル、イサキ、マダイ、アジなど小型の魚です。
一方、含有量が少ない魚は、ホッケ、サケ、カツオ、マグロ、サメ、エイなどの大型の魚です。

魚アレルギーの診断は、それまで食べて症状が出たことがあったかなどの詳しい経緯と食物負荷試験で実際に食べて症状が出るかを確認したり、必要時は採血検査などを行ったりして総合的に診断します。
魚を食べて症状が出たからと言って必ずしも魚アレルギーとは限らないので自己判断での除去は避けましょう。

ヒスタミン(鮮度の落ちた魚の中で生成される物質)やアニサキス(魚にいる寄生虫)による食中毒で一見、アレルギーのような症状を引き起こす可能性もあります。
ヒスタミンによる食中毒は、生鮮魚介類を食べてから1時間以内に顔面の赤みや腫れ、蕁麻疹、嘔吐などの症状が出現し、重症化すると呼吸困難や意識消失を起こすこともあります。
アニサキスによる食中毒は、生鮮魚介類を食べてから1時間以内もしくは数日経過してから、激しいみぞおちの痛みや嘔気、蕁麻疹や下痢が嘔吐などの症状が出現し、重症化するとアニサキスが腸に穴をあけてしまい腹腔内に出てしまう腸穿孔を引き起こすこともあります。
食べてから症状が出現するまでの時間や症状がアレルギーと似ているため判断は難しく、自己での判断はせずに症状の出現時は病院を受診し診察を受けるようにしましょう。

甲殻類アレルギーについて

今日は食物アレルギーの原因になりやすい『甲殻類』についてです。

甲殻類の栄養素は『良質な動物性たんぱく質・カルシウム・鉄・亜鉛などのミネラル類・ビタミンなど』です。

▷▷離乳食完了期にあたる1歳〜1歳6ヶ月頃から加熱処理をしたものを与えても良いとされる

▷▷生の甲殻類に関しては3歳以降での開始が目安とされる
  
▷▷エビにアレルギー症状がある場合、高い確率でカニに対してもアレルギー症状が出現することが多い
  
▷▷軟体動物とされるイカやタコ、貝類でもアレルギー症状が出現する可能性もあるが
その割合としては低い

▷▷運動することが誘発となりアレルギー症状が出現する原因食物としての割合が高  
  い

▷▷食品表示法に基づき工場などで作られる加工食品などは原材料にエビやカニが表記されている

▷▷調味料にエキス成分として含まれている場合もある

▷▷甲殻類にアレルギーがある場合、食べられるようになる可能性は低いとされる
  
本日までに掲載しました食物に関しては、特定原材料に指定されており、アレルギー症状が多いとされる食物です!
しかし、アレルギーは個人差がありますので、どの食物に関しても不用意に避けず、
『まずは食べてみる』ということを基本にしていただければと思います。
お子さまの食生活がより豊かになりますようサポートさせていただけたらと思います。

Screenshot

そばアレルギーについて

今日は食物アレルギーの原因になりやすい『そば』についてです。

そばアレルギーについて
▷▷日本でのそばの消費量は諸外国と比べて多く、幼児以降で食物アレルギーの原因として報告されることが多い
▷▷特に注意が必要な食品として、加工食品中においてもアレルギー表示が義務づけられている
▷▷卵・牛乳・小麦と比べて他の食品よりも微量な摂取であっても、アナフィラキシーショックのような重篤な症状を引き起こしやすいため注意が必要
▷▷そばは麺以外にも、五穀米などの雑穀としてまた和菓子やお茶、焼酎などの原材料として使われることがある
★おもに下記の料理や食品に気をつける
・そば(調理方法を問わない。カップ麺も含む。)、冷麺、そば粉
・五穀米、雑穀米
・そば茶、そば焼酎
・そば粉を使った和菓子・洋菓子(そばぼうろ、そば粉クレープ、そば粉ガレット、そばもち、そば粉クッキー、そば粉シフォンケーキ・パウンドケーキなど)

何か症状が出た場合早めに受診してください。