最近、「どうも日中に眠くて仕方がない…」「仕事中や運転中にうとうとしてしまう…」そんな経験はありませんか? 皆さんも、仕事や家事に忙しい毎日の中で、こうした体のサインを見過ごしがちかもしれません。単なる寝不足だと思っていても、その眠気の裏には「睡眠時無呼吸症候群」という病気が隠れている可能性があります。このブログでは、気づきにくいその症状や、放置するとどうなるのか、そして当院でできることについて、やさしく解説していきます。
見過ごしがち? 日中の眠気と「いびき」の意外な関係
「眠いのは当たり前」「いびきは体質だから」そう思っていませんか? 睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に何度も呼吸が止まる病気で、その最大のサインの一つが「大きないびき」です。特に、いびきが途中で止まり、また「グガッ!」と大きな音とともに再開する、というパターンは要注意。これは、空気の通り道が狭くなり、呼吸が苦しくなっている証拠です。日中の強い眠気は、夜間に十分な酸素が脳に送られず、質の良い睡眠がとれていないために起こります。皆さんも、ご家族に「最近いびきがひどくなったね」と言われたら、ただの寝言だと片付けずに、一度注意して見てみましょう。
放置すると怖い? 睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係
「眠いだけなら大丈夫」と軽く考えてはいけません。睡眠時無呼吸症候群を放置すると、様々な病気のリスクが高まります。呼吸が止まるたびに、体は酸素不足となり、心臓や血管に大きな負担をかけます。その結果、高血圧や糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病を合併するリスクが大幅に上昇することがわかっています。特に、高血圧の約半数がこの病気を合併しているとも言われており、お互いに悪影響を及ぼしあいます。岡山市は車社会でもありますので、居眠り運転による事故のリスクも無視できません。日中のパフォーマンスが落ちるだけでなく、将来の健康を大きく左右する可能性があるのです。
家族の気づきが鍵! 眠りのサインをチェックしよう
ご本人はなかなか気づきにくいこの病気。だからこそ、一緒に暮らす家族の気づきがとても大切になります。以下のようなサインが見られたら、一度専門の医療機関に相談してみることをお勧めします。
- いびきがひどくなった:特に、いびきが止まり、また始まるパターン
- 夜中に何度も目が覚める:呼吸が苦しくて目が覚めている可能性があります
- トイレに何度も行く:睡眠中に呼吸が止まると、心臓への負担から尿が作られやすくなります
- 朝起きた時に頭痛がする:酸素不足が原因で起こることがあります
- 日中の眠気やだるさがひどい:仕事や家事に集中できないほどの眠気
パートナーやご両親の眠りの様子を観察し、少しでも気になる点があれば、やさしく声をかけてあげてください。
検査は意外と簡単! 自宅でできる睡眠チェック
「検査って入院しないといけないのでは?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。睡眠時無呼吸症候群の検査は、当院でも簡単に行うことができます。まずは問診を行い、症状から簡易検査が必要と判断された場合、手の指や鼻にセンサーを付けてご自宅で一晩眠っていただく検査器をお貸し出しします。
当院は患者さんの負担を減らすことを大切にしていますので、リラックスできるご自宅で、いつもと同じように眠っていただき、その間の呼吸の状態や酸素飽和度を測定します。その結果をもとに、病状の重症度を診断し、必要であればさらに詳しい検査や治療へと進めていきます。皆さまが、気軽に健康チェックができるよう、丁寧にご案内いたしますのでご安心ください。
睡眠時無呼吸症候群の治療方法と当院のサポート
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、最も一般的な治療法は「CPAP(シーパップ)」療法です。これは、寝ている間にマスクを装着し、鼻から空気を送り込むことで、気道が塞がれるのを防ぐ治療法です。少し抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、治療を始めると「熟睡できて、朝がスッキリする」「日中の眠気がなくなり、仕事に集中できるようになった」など、生活の質の改善を実感される方が非常に多いです。当院では、CPAPの導入から、機械の使い方や日々の管理まで、患者さんに寄り添って丁寧にサポートします。地域のかかりつけ医として、皆さんが健康的で充実した毎日を送れるよう、全力で応援します。
まとめ
日中の眠気や大きないびきは、単なる寝不足や体質ではなく、睡眠時無呼吸症候群という病気のサインかもしれません。放置すると、高血圧や心臓病などのリスクも高まり、日常生活にも支障をきたします。しかし、この病気は適切な治療で改善し、生活の質を大きく向上させることができます。もし「眠気やいびきが気になる…」と感じたら、一人で悩まずに、にじいろクリニックへお気軽にご相談ください。あなたの健康な毎日を、地域のかかりつけ医として全力でサポートさせていただきます。