インフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンについて💉

当院では、各種予防接種を受けることができます。現在の定期予防接種は生後2ヶ月からが開始するのが一般的になっています。生後2ヶ月からできる予防接種のひとつにインフルエンザ菌b型(ヒブ)があります。
インフルエンザ菌と名前がついていますが、現在流行がみられている流行性インフルエンザとは全く別物です。咳やくしゃみ、会話などで発生する飛沫を介して感染し、5歳未満で発症しますが、ほとんどが症状はでないが菌は持っているという無症状保菌者とされます。しかし、一部では菌が血液の中に侵入し、髄膜炎、敗血症、菌血症を伴う肺炎、関節炎、蜂窩織炎、骨髄炎などの無菌の部位に菌が入ることで重篤な症状が起こるとされています。また喉に炎症が起きた際に、喉が腫れてしまい呼吸困難を伴い窒息から死亡に至ってしまう場合もあります。また問題なのが、髄膜炎などを起こした際に抗菌薬治療に対する治療効果が不十分になりやすく予後不良になる場合が多く、命に関わるだけでなく、てんかんや難聴、発育障害などの後遺症を残す可能性も高いとされることです。
ヒブワクチンは、これらの重篤な感染症を明確に予防する効果が認められているワクチンです。一般的な予防接種スケジュールでは、生後2ヶ月・生後3か月・生後4か月と1歳を迎えた合計4回の接種が必要になります。
インフルエンザ菌b型の感染による患者の年齢分布は0歳の報告が最も多く、発生動向は生後8ヶ月にピークが認められたとされるため、早期にワクチンを接種し免疫を獲得しておくことが望ましいとされ生後2ヶ月からの接種となっています。前回掲載したロタウイルスワクチンと同時に接種が可能なワクチンとなります。
ヒブワクチンを定期接種として接種できる年齢にも制限があります。接種忘れなどに気付いたら早めに接種を行いましょう。
予防接種